凛凛として風の如し
さりげない優しさというのは、なかなか出来ることではない
手作りのだし巻き卵を包んだラップには、いつも付箋
おうちに遊びに行くと、冷蔵庫から出てくる八朔は綺麗に皮まで剥いてある
私の大好物の湯がいた栗は、「少しですが」という一筆箋とともに袋に入れて置かれているときには、鬼皮から渋皮までうつくしく剥かれていた
それは、ぜんぶ優しさから
ラップの付箋は、ラップのはじっこを見つけて、はがすのが大変な年配の方のために
皮まで剥かれた八朔も湯で栗も、季節に関係なくがさがさにひび割れて荒れた私の手を気遣って
決して押し付けじゃない優しさ
数え上げればキリがない
気づかずにいることもたくさんある
だけど、「気づかれないほうがいいの」と彼女は笑うから
何も語らず、何も告げず
むしろ気づかれないことに「ふふふ」と喜んでいる
いたずらっ子のように笑う
今になって、たくさんの優しさに包まれていたことに気づく
あらためて気づく
この本に記されている“乙女”の定義
乙女の大阪―デート、食べ歩き、お菓子・おみやげ探し、クラシックホテル・レトロ建物巡り…乙女心の大阪案内 (MARBLE BOOKS)
- 作者: 甲斐みのり
- 出版社/メーカー: マーブルトロン
- 発売日: 2008/01
- メディア: 単行本
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乙女とは、悲しみに向き合うことを恐れず、
夢を追い求めて孤独という荒野に突き進んで行く
そんな情熱を心に秘めている女性。『乙女の大阪』105頁のあとがきより、MOTOKOさんの言葉より引用させて頂きました
私の大切な友達は、最高の乙女でありました
「ひとりはなんにもさみしいことじゃない」
私たちを結びつけた言葉
孤独を畏れず、孤独を愛する
どんなに大切な人たちと一緒にいても、ひとりを大切にする
自分を大切にするということはすなわち
自分じゃない誰かを、大切に思うことができるということだから