ソロ・リサイタル
「イングリット・フジコ・ヘミング ソロ・リサイタル2006」に行ってきました
なんて音を出すんだろう
この人は
素晴らしかったです
一音も間違えない正確な演奏よりも、胸が痛くなるほど心に響いてくるあの音が好きです
第一部も最後の曲を残すところとなったとき、フジコさんがピアノを弾く手を止めて、あのささやくようなハスキーな声で仰いました
「『革命』を弾く前に、・・・と・・・・を2曲弾きます」
慢性扁桃炎になってから、人の声が聞き取れないことが増えました
今回も、うまく聞き取れなかったので、弾き始められるまではわからなかった
流れてきたのは、大好きなショパンの12の練習曲第1番「エオリアンハープ」でした
両手から生まれだすアルペジオ
プログラムに載っていない演目が、自分の好きな曲だとすごくすごく嬉しい
思わぬ贈り物を頂いた気分(←都合よくとりすぎだ^_^;)
- アーティスト: フジ子・ヘミング,ショパン,リスト
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/16
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初めてフジコさんを知ったのは、NHKの番組
もしも、フジコさんの人生が順風満帆だったなら
もしも、耳が聞こえなくなるアクシデントにも見舞われず、もっと早くに世界的に認められたピアニストだったなら
果たしてどうだったのだろう
あの人は、こんなにも人の心を揺さぶるような音を出すピアニストだったのだろうか
どうしても生演奏を聴きたかった理由が、今日わかった気がします
あのピアノの音は、フジコさんの人生そのものなのでしょうね
孤独と自由は、コインの表と裏のようなもの
自分が演奏するのは割れ鐘のようなラ・カンパネラだ、と仰っていたように記憶をしていますが、胸が痛くなるくらい素晴らしい音でした
あのね、演奏するときには、もちろん譜面は暗譜してみえるのに、演奏する順番は小さなメモにしてピアノの鍵盤の片隅に置いてみえます
弾き終えるたびに、かさこそ見てみえました
なんだか可愛いんだなあ、動作が
そのメモを、一番まん前の真ん中の席に座っていた小学生くらいの男の子に「はい!」って感じでぶっきらぼうにさりげなくあげてました
うらやましい!
(と、あの場にいた多くの人が思ったことであろう)
広い舞台にはグランドピアノとフジコさんしか見えなかったけれど
ピアノの傍らで、猫たちがくつろいで聴いているような感じがしたんだよなあ・・・
余談
愛知県芸術劇場のコンサートホールは、個人的に好きな場所です
あのステージをぐるりと囲む急勾配の階段式の座席は、ちょっと見コワイんだけども、2階席や3階席でも音がきれいに響いてくるような感じがします
ステージが見渡せるしね
本日の読書
祝日のせいか、コンサートホールには、親子連れさんがちらほら
おでかけ用のワンピースで着飾った女の子たちが、すごく可愛かったです
自分の身近に小さな女の子がいたら作ってあげたい
この本に出てる少女服は、本当にかわいいのですよー
- 作者: かわいきみ子
- 出版社/メーカー: 文化出版局
- 発売日: 2004/01
- メディア: 単行本
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